お客さんのまえに

5月18日

2月まで訪問させていただいていた末期の膀胱がんのお客様。
闘病の末に今月の1日に亡くなられたと訪問の道中に目に留まった葬儀屋の看板で知る。
すぐに事務所に連絡するも何が本当の事情か知らないがスタッフで手を合わせに行くことはできず、そのうち職場でも話題に上がることはなかった。

そんなに長い期間の関りではなかったがご家族含めて色々教えていただいた恩がある。

その方のリビングには何年も咲き続けているピンクの胡蝶蘭がある。亡くなられたお客さんが大事に育てていると奥様から訪問中に話を聞いていた。

自分も今後どのようになるかわからないため、ご迷惑をお掛けするかもしれないが自分がお参りしたいという一方的な思いでピンクの胡蝶蘭を購入し訪問させていただいた。

突然の訪問に驚かせてしまったが奥様とオーストラリアから帰国されていた娘様には大変喜んでいただきお元気そうなお顔を拝見し一安心。イケメンHさんの遺影に挨拶と手を合わせて感謝の気持ちをお伝えすることができた。

ホスピスに入って1か月半、毎日夫婦水入らずの時間を過ごせたって。
ポータブルトイレは絶対使いたくないって最後は車いすでトイレまで連れて行ってもらったって。
本当に最後の最後までHさんらしい。ザ・ジェントルマン!

生前、かごの中の鳥にはなりたくないと言われていたことを思い出す。同感。

短い時間ではあったが奥様と笑いあり、涙ありのHさんを偲ぶ時間を共に過ごせてよかった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました